10ℓ単位での培養受託が可能/サンエイ糖化

2021年6月8日

10ℓ単位での培養受託サービスを提供、試験検討段階から相談可能に


 サンエイ糖化(愛知県知多市)では、自社で乳酸菌やビフィズス菌、その他有用菌の培養から粉末加工までの一貫製造を請け負うことができる。

 同社では、顧客の要望を対応する営業部門、最適条件の探索・評価から中間機での量産培養条件の構築及び実機想定検証を実施する開発部門、乳酸菌プラントで最適製造を行う製造部門などの各部門にスペシャリストのスタッフを配置することで、顧客に対する細やかなケアを可能にしている。

 乳酸菌体を培養液ごと粉末化するサービスも実施しており、乳酸菌が出す代謝物に含まれる有用成分を生かした商品も企画することができる。

 また、少量の培養受託も行っており、ラボなどの規模に対応する10ℓ単位といった少量の培養が可能なため、試験検討の段階から相談が可能だ。受託培養は、乳酸菌以外の有用菌(芽胞菌は除く)や酵母についても相談できる。

有用菌株のマッチングサービスも展開

 そのほか、菌体または発酵液の乾燥(発酵液の持ち込み可)サービス、生菌粉末、殺菌(加熱処理)粉末等の製剤化のほか、凍結濃縮液(スターター)や発酵生産物(培養液)の回収も対応可能で引き合いが増えているという。

 また同社では、菌株を持っていないが、有用菌を用いて事業化したいという企業のニーズに応え、複数の研究機関や大学とタイアップし、これら機関が有する有用菌株を紹介しサポートするマッチングサービスも行っている。

製造工場については、FSSC22000の認証を取得しており、高い安全性と品質を実現。また、2016年3月には新工場を増設。遠心分離だけでなくセラミック膜を通して液体を分離させる膜分離もできる。膜分離は、乳酸菌をほぼ100%回収することができるため遠心分離と比べてロスが少ない。また、粉末加工は生菌がフリーズドライ、殺菌体はフリーズドライとスプレードライのどちらも選択可能となっている。

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