インタビュー/女性の健康とメノポーズ協会三羽理事長に聞く

2021年9月1日
インタビュー/女性の健康とメノポーズ協会三羽理事長に聞く

「女性が健康に働くことが日本の発展の原動力に」

‐貴協会のお取り組みについて教えて下さい

三羽 当協会は1996年に設立しました。女性の生涯を通した健康づくりと、それぞれの世代に合ったよりよい働き方に関しての提案・サポートを当協会実施の健康調査データ及び医学的根拠に基づいて行っています。

活動は、①女性の健康教育、②女性の健康支援、③女性の健康経営®*、の3つの柱を軸としています。

例えば、②の取り組みのひとつが電話相談です。毎週火曜日と木曜日、全国の女性からの相談に、会の認定を受けた「女性の健康相談対話士」が応対しています。質問事項や相談者の悩みなどをまとめた記録表は5万5000件を超えました。これは、日本女性のオンタイムの実情が分かる貴重なデータと思っています。また、更年期世代女性のためのピアカウンセリング「メノポーズカフェ」や、少し若い世代を対象とした「女性の健康カフェ」も月に1~2回開催しています。

①の健康教育では、毎年フォーラム(今年の詳細は https://www.meno-sg.net/event/forum/1155/ )を開催する他、「女性の健康検定®」を2012年から開始しました。女性が健康で適した働き方で活動することが、日本の発展の原動力となり、それには社会全体で女性特有の健康課題と働き方の知識と理解を持つことが重要と考え、検定を始めました、当検定で得た知識で職場のコミュニケーションが良くなり仕事のパフォーマンスが上がったとのお声や、人材育成や管理職研修に活用でき、国が推進する女性活躍に役立っているなどの評価を頂いており、女性も男性も働きやすい多様選の豊かな持続可能な社会の実現につながることを願っております。

企業単位で男女で検定受験を推進する動きもあり、ある百貨店様やメーカー様はこれまでに各数百名が受験されました。全国の当検定の資格認定者は累計で2000人を超えています。

男性受験者のこんなエピソードもあります。管理職の男性は、活躍していた部下の女性の体調不良を感じていたが、男性であることで何も言えなったそうです。ですが、検定を受けて、認定カードを取得し「病院に行ってみたら?」と有資格者として声かけが出来、その女性は前以上に活躍。「まさに女性の健康経営®の視点を役員として実践出来た」と喜んでおられました。

‐更年期女性が抱えている悩みについて

三羽 当協会が全国の537人の女性に行った調査では、更年期に何らかの不調を感じた女性は8割強いるとの結果でした。電話相談1534件をまとめた資料(2019年)によると、「のぼせ・ほてり・多汗」の悩みを持つ女性は25.3%と、最も多く、次いで、「不安感」、「肩こり・腰痛・関節痛」、「めまい感」、「疲労感」などですが、更年期医療を受けることで改善し、元気に活躍できるのです。

また、更年期より前のの世代では「月経に関する悩み」が多いですね。正しい月経とは何か、が十分に知られておらず、科学的な情報よりも個人の経験や感覚で済ましてしまい、隠れた病気に気付かずに見逃してしまうことも多々あります。

PMS(月経前症候群)で悩む女性も多く、休職や退職となるケースもあり経済的損失が大きいことも分かっています。精神的不調がさらに強いPMDD(月経前不快気分障害)に悩む女性も増加しており、精神科の問題と捉えられがちですが、いずれも先ず婦人科を受診して頂きたいのです。

女性特有の健康課題と対処、治療法が夫々確立していることを知ることで、女性のみならず職場も理解を持って適切な対応ができ、より良いワークスタイルの構築と、女性の健康経営®の推進が図れると考えます。

‐健康産業界に求めることは

三羽 更年期世代の7割が健康増進にサプリメントを摂取している、との当協会の健康意識調査結果があります。データを基に当協会では機能性成分に関するパンフレットを作成し健康づくりの啓発活動も行っております。

サプリには様々な種類がありますが、研究に基づいたデータや根拠のしっかりしているものなど、信頼性が高い製品を女性たちは求めています。また実際のユーザーの声を聴いた製品作りも望んでいます。当協会の前出の5万5千件のデータや全国の当協会員方のお声も参考になるでしょう。新型コロナ感染の拡大で、健康への意識は一層強くなっています。当協会では、各世代の女性が安心して活用できる機能性表示食品の開発・普及に期待しております。

‐ありがとうございました

*女性の健康経営®は、社団法人女性の健康とメノポーズ協会の商標登録

【一般社団法人 女性の健康とメノポーズ協会 三羽良枝理事長プロフィール】

1996年NPO法人女性の健康とメノポーズ協会を設立。厚生労働省女性の健康づくり推進懇談会委員として「女性の健康週間」の創設・「女性の健康宣言」作成に携わる。 関連医学会での講演や各医学会誌への論文掲載など、女性の生涯を通した健康づくりのための啓発とサポートを行っている。

11月22日(月)~27日(土)開催!

25周年記念 女性の健康と働き方フォーラム(視聴無料)詳細は

https://www.meno