光英科学、順天大と共同特許取得

2025年5月16日

乳酸菌生産物質が肌の保湿に効果

 光英科学研究所(埼玉県和光市)はこのほど、乳酸菌生産物質による肌の健康効果に関し、順天堂大学と共同で「アクアポリン発現促進剤及び角化マーカー発現促進剤」の特許を取得した。内容は、皮膚の水分保持機能の低下には、アクアポリンという物質の発現量の低下が関与しているが、同社の乳酸菌生産物質に含まれる「トリリノレイン」という成分がアクアポリンの発現を促進するというもの。こうした新たな特許やエビデンスをもとに、乳酸菌生産物質の美容分野でのさらなる提案に努めていく。

 同社は、これまでに城西大学との共同研究で、マウスの皮膚に紫外線などの刺激を与えた後、同社乳酸菌生産物質を経口投与すると、マウスの皮膚の状態が良くなることを確認。また、その成分が同社の乳酸菌生産物質に含まれるトリリノレインであることを見いだしている。今回の順天堂大学との研究および共同特許は、乳酸菌生産物質がどのように肌の細胞に作用しているかを検討したもの。半年間にわたる細胞試験で、同社乳酸菌生産物質に含まれるトリリノレインにアクアポリンの発現促進作用を発見した。

 同社の村田公英会長は、「表皮は外界と体内の水分量の調節も行っており、内部の角化細胞含水量が多くなっている。この角化細胞における保湿機能は、細胞膜に存在するアクアポリン分子機能によって調節されている。紫外線や老化環境の変化などによってダメージを受けた場合に、皮膚の皮膚防御機能や水分保持機能は低下するが、角化(ケラチノサイト)マーカーやアクアポリンの発現量の低下が関与していることが分かっている。したがって、アクアポリンの発現を促進させる関与成分を開発することは皮膚の機能を改善させる上で重要なことである。乳酸菌生産物質は特に広範囲な種類のアクアポリン発現を促進した」と話す。

 光英科学研究所では、腸内フローラを形成する乳酸菌やビフィズス菌といった16種35株の善玉菌群「シックスティーンズ」を共棲培養し、その代謝物を抽出した液体品「S液」と、高濃度粉末品「FF16(ファインフローラ16)」を原料・OEM供給している。各種エビデンス、明確な体感、50年を超える供給実績などに加え、身体の健康に有用な34のペプチドを含む352種類の乳酸菌発酵代謝物質(水溶性235種類、脂溶性117種類)から構成されていることをメタボローム解析で明らかにしていることなどが特徴。自社工場は健食GMP(原材料認証、製品認証)ダブル認証であり、国内だけでなく海外からの需要が高まる中、FSSC22000の認証取得も視野に入れている。

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