インタビュー「PQQ研究・開発のパイオニア 三菱ガス化学に聞く」

2025年5月20日


 PQQ(ピロロキノリンキノン)は、酸化還元酵素の補酵素として微生物から同定された水溶性キノン化合物。味噌や納豆、パセリなど身近な食品にも含まれる成分で、国内では2014年にサプリメント素材として認められた。三菱ガス化学は世界で初めて食品としてのPQQ製造体制を整え、2015年に独自素材「BioPQQ」の国内販売を開始、スポーツニュートリションや脳機能向けなど世界各国で採用実績を重ねている。同社ライフサイエンス部 バイオプロダクツチームリーダーの佐藤勇紀氏、主査の玉腰優典氏に「BioPQQ」の特徴や今後の展望を聞いた。

‐「BioPQQ」の特徴を教えてください。

玉腰 当社では40年間にわたりPQQの研究を続けてきました。「ミトコンドリアの活性化」という点を幅広く皆さまにお伝えしながら、トータルアンチエイジングに寄与する素材として自社のエビデンスとともにご提案しています。
 メイドインジャパンかつ高純度・高品質の「BioPQQ」は、米食品医薬品局・新規食品素材(NDI)、欧州ノベルフードに指定された唯一のPQQです。市場に流通するPQQ素材には、どのような衛生環境で製造されているのか不明確なものも存在しますが、「BioPQQ」は安全・安心を求めるお客様から支持されており、引き合いも伸びています。
 同素材はアンチドーピング認証も取得しています。ロットごとの検査という高いハードルをパスしている点をご評価いただくことも多いです。
 お客様からのお声をヒントとして、さらなる研究を深めていけるところも当社の強みだと思っています。

‐研究面について詳しく教えてください。

玉腰 我々はこれまで「BioPQQ」の持つミトコンドリア新生・活性化作用のエビデンスを多数蓄積してきました。そこから派生をして、脳機能改善、美肌、筋肉量維持…といった具体的なデータも明らかにしています。
 昨年はスポーツ関連において「PQQ摂取による高齢マウスの筋肉量減少抑制」の新たな結果を発表しました。
 機能性表示食品では「注意力およびワーキングメモリーの維持」のヘルスクレームで届出受理実績があります。
 今後もデータを厚くしていくとともに、新たな表示へも挑戦する予定です。
 我々は、推測ベースで物事を進めるのではなく科学的な裏付けを持ってご提案をするというポリシーがあります。堅実に、着実に進めていきます。

‐配合できる剤型は限られるのでしょうか。


佐藤 カプセルや錠剤への採用が多いですが、基本的にさまざまな剤型への配合が可能です。組み合わせる成分によっては変化が起こってしまう場合もあるため、当社の研究所で確認を行ったうえでご提案できます。
 フレーバーや着色料、糖類なども含めて、PQQとの相性をスクリーニングしリスト化し、「これなら使える」「この素材とは扱いづらい」といったことがすぐにわかる資料もあります。
 先ほども少しお伝えしましたが、お客様のご要望に細かくお応えできるのが当社の強みだと思っています。私はこの4月に研究所から現在の部署にまいりました。お客様からのご意見を研究所へ繋ぎ速やかにフィードバックすることが従来にも増してできるようになると思います。これまでも研究所とは密な関係でしたが、密を「密密」にして(笑)、お客様のために取り組んでまいります。


‐最後に一言。


玉腰 当社ではPQQのほか
・SAMeを豊富に含む乾燥清酒酵母「エリオンSA」
・筋肉の維持や加齢性難聴抑制効果が確認されているスペルミジン酵母「エリオンSP」
・質の良い睡眠を訴求する「清酒酵母GSP6株」
・やさしく免疫を賦活する乳酸菌「リブオーレ乳酸菌」
といった多様な機能性素材を取り扱っており、幅広く訴求をカバーできます。配合提案も可能です。「こんな機能を持った素材はあるかな?」など、ぜひお気軽にお問合せいただけたら嬉しいです。


‐ありがとうございました。

   左:佐藤氏 右:玉腰氏 「お気軽にお問い合わせください!」

↓↓↓ 購読(電子版・紙版)のお申込みは以下よりお願いします ↓↓↓

ヘルスライフビジネス|株式会社ヘルスビジネスメディア (health-mag.co.jp)

Tags : SDGsサプリメントスピルリナヘルスライフビジネス企業ニュース原料

関連記事