ウエルシアHD、イオン九州が新会社設立

2022年9月2日

DgS、SM機能を両立するビジネスモデルが誕生

 イオン九州(本社福岡県福岡市)とウエルシアホールディングス(東京都千代田区)は9月1日付で合弁会社「イオンウエルシア九州」を設立した。

記者会見でグータッチをする(右より)ウエルシアHD・松本忠久社長とイオン九州・柴田祐司社長

 イオンウエルシア九州は、生鮮・惣菜を含めたスーパーマーケット運営に関するイオン九州の知見と、調剤薬局の運営を含めたドラッグストア運営に関わるウエルシアの知見を相互に共有し、両社の事業の発展的な融合と双方にとって利益をもたらす新業態の開発と運営を行う。

 双方の知見を有する新会社の設立により、ウィズコロナ社会における地域の生活者の「ココロ」と「カラダ」の健康に寄り添う「 Well being (ウェルビーイング)」実現の新たなビジネスモデルの構築を進める方針。

 新会社設立に際し、記者会見に臨んだウエルシアHDの松本忠久社長は「ウエルシアはこれまで、イオンタウンと協業し『ウエルシアイオンタウン幕張西店』での生鮮・惣菜を強化した店舗運営や、マックスバリュ北陸とホームセンターみつわと協力し、ドラッグストアに食品スーパーとホームセンターの機能を掛け合わせた新型フォーマットを運営してきた。今回の新会社設立は、ドラッグストアの食品強化モデルの到達点だと捉えている」と語った。

出資比率はイオン九州が先導

 イオン九州は九州を基点に、総合スーパーや食品スーパー、ディスカウントストア、ホームセンターなど合計330店舗を展開しており、資本金48億1500万円、売上高4609億円(2022年2月期)を誇る。

リアル、オンラインで開催された合同記者会見

 一方のウエルシアは、ドラッグストアを中心に調剤併設型店舗、カウンセリング強化、深夜営業といったビジネスモデルを武器に全国2675店を展開し、資本金77億3600万円、売上高1兆259億円(2022年2月期)とドラッグスストア業界で初の売上1兆円を突破している。

 新会社の出資比率はイオン九州が51%、ウエルシアHDが49%となる。

 社長にはイオン九州から安倍俊也氏が就き、副社長はウエルシア薬局より内田悦郎氏が就任する。

九州地区へ攻勢進めるウエルシア

 ウエルシアは昨年9月に九州第1号店となる調剤薬局併設型を大分県にオープン。

今年4月にはイオン九州とコラボレーションした「ウエルシア熊本麻生田店」を出展し、店舗内でイオン九州による生鮮・惣菜・日配食品の取扱いを開始するなど、ドラッグストアとスーパーの双方の機能を活かした店舗展開を行ってきた。

ウエルシアが自ら生鮮食品を取りそろえた「 ウエルシアイオンタウン幕張西店 」

さらにウエルシアは今年7月に沖縄県のふく薬局を買収し、沖縄への進出を果たしており、九州地方への出店攻勢を強めている。

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