「マスリン酸」フレイル、スポーツ向けで採用実績/ニップン

2022年10月17日

エビデンス蓄積し新たなヘルスクレームも視野に

 ニップン(東京都千代田区)では「オリーブ果実由来マスリン酸」を供給している。同素材はイタリア産のオリーブを搾油する際に残った絞り粕を原料とし希少成分のマスリン酸を抽出した機能性原料。関節や筋肉に対する様々な機能性が確認され、高齢者のフレイル対策、スポーツ向けなどの用途で採用されている。

 これまでに実施した試験では、38~85才の35人を対象にマスリン酸30㎎/日を16週間摂取してもらった結果、膝の痛みが緩和されたことが確認された。

 また、71~79歳の高齢者39人を対象に実施した試験では、運動に加えマスリン酸を60㎎/日摂取する群と運動のみの群に分けて12週間観察し、マスリン酸摂取群の筋肉量の増加が確認されている。

 低用量による研究データも取得し、43~86歳の69名を対象に行った試験では、摂取量を30㎎/日に設定し12週間観察した。その結果、摂取と運動を行った群の握力が運動のみの群と比べて有意に増加していることが確認された。

 機能性表示食品制度では「加齢によって衰える筋肉量を維持する機能」という表示で届出受理の実績がある。現在は「年齢と共に低下する筋肉および筋力を維持」のヘルスクレームも検討しており、マスリン酸によるダブルヘルスクレームが期待されている。同社では今後さらにエビデンスを蓄積し、他訴求でのヘルスクレームでも届出受理を目指す考えだ。

 同社ではこの他にも、新たに上市した抗ストレス素材「ローズマリーエキス」やアマニなど豊富な食品素材を取り揃えている。