タンク培養でキノコ原料の品質・供給に自信/ヤヱガキ

2023年3月22日

メシマコブ、アガリクスの含有成分量も強みに

 ヤヱガキ醗酵技研(兵庫県姫路市、☏079-268-8070)は、国産のメシマコブやアガリクスといった菌糸体原料を取り扱っている。

 同社では、20年以上にわたるアガリクスやメシマコブといったさまざまなキノコ菌糸体培養の製造経験と研究蓄積を有しており、自社工場でタンク培養していることから、国産原料として品質が安定しており、農薬や天候、為替などの影響もないため供給面においても安定した提供が可能。豊富な実績と高品質で高い安全性を有した原料となっている。

 メシマコブに関しては、β-グルカン20%以上で規格。ポリフェノールも豊富に含まれている。一方、アガリクスはβ-グルカン含量をアガリクス子実体の3倍以上まで高める事に成功し、β-グルカン25%以上という高含有で規格している。

 2021年に発表したメシマコブに関する研究では、抗インフルエンザ作用を確認。A型インフルエンザウイルスを用いて6週令雌性BALB/c摂取およびメシマコブ投与群でメシマコブ菌糸体を5mg/0.4mL/日の量で経口投与を実施。メシマコブ投与群でウイルス感染後の体重の減少の程度が抑制され、症状緩和、早期回復が確認された。また、肺のウイルス量については対照群に比べ有意にウイルス増殖を抑制したことが確認された。さらに、ウイルス中和抗体量については、気管支中において対象群に比べ増加する傾向が確認され、血清中では有意に抗体量が増加したことが示された。同社では、同メシマコブ菌糸体について、そのほかにも胆石形成抑制効果や血糖値上昇抑制効果など生活習慣病予防に関する機能性も確認している。

 一方、アガリクスは、自然免疫の賦活効果だけでなく、獲得免疫の活性化やマウスによるリンパ球増殖亢進効果なども確認している。また、アガリクス子実体に比べて糖質、エネルギーは少なく、食物繊維は多いことも特徴の一つとなっている。


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