アガリクスKA21株の最新知見を報告/東栄新薬

2023年7月6日

腸管バリア機能の改善作用など示唆

東栄新薬(東京都三鷹市)は、ブラジル産露地栽培アガリクスKA21株の腸管バリア機能改善作用や抗真菌症作用、ストレス性認知機能低下抑制作用など最新の研究成果について、6月9~11日に開催された「第23回日本抗加齢医学会総会」で学会発表を行った。

慶應義塾大学などとの共同研究では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)モデルマウスを用いた試験で腸管バリア機能の改善やNASH進展予防などの効果を確認。

女子栄養大学との共同研究では、マウスを用いた試験で肺粘膜および腸管粘膜における抗β‐グルカン抗体価の上昇効果を確認。病原真菌であるカンジダやアスペルギルスへの反応性を示したことから、呼吸器や消化管粘膜での真菌感染防御作用が示唆された。

これらの研究により、KA21株は炎症性腸疾患を引き起こすとされる腸内のB・ワズワーシア菌やカンジダ菌を抑制することで腸管のバリア機能を高め、近年注目されているリーキーガット(腸漏れ)症候群を改善する可能性が示唆された。

このほか、KA21株摂取によるアッカーマンシア菌などの善玉菌増殖効果や社会的孤立ストレスに伴う認知機能障害の予防効果など全4演題を発表した。

東栄新薬では、アガリクス業界最多となる32報もの海外論文を発表してきたが、今後も学術機関との連携でKA21株の機能性について更なる検討を進めていく方針だ。

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