クレアピュア、高齢者向けで国内注力

2023年7月21日

製造元アルツケム社のフォッティンガー氏が来日、日本の高齢者向けの拡販に期待

 クレアピュア事務局(兼松ケミカル、ユニテックフーズ、ヘルシーナビ)が取り扱っているクレアチン原料「Creapure®」の製造元であるドイツのAlzChem(アルツケム)社は6月30日、プロダクトマネージャーのアネット・フォッティンガー氏が来訪し会見を行った

アネット・フォッティンガー氏

 アルツケム社の来日はコロナ禍前の2019年が最後となっており、今回のフォッティンガー氏の来訪は、実に4年振りの来日となる。フォッティンガー氏はこの度の来日の目的について、「大切なパートナーとよりよい関係を続けるため、日本国内の販売パートナーに会い、現場の声や課題を直接聞くこと」が目的の一つと話した。

 会見では、アルツケム社の「クレアピュア」に関する販売計画や近年拡大しているクレアチン市場状況などについて説明が行われた。

 フォッティンガー氏は、「現在、クレアチンを製造している企業は、中国企業を除くとアルツケム社のみとなります。アルツケム社のクレアピュアは、クレアチンを基となる物質から生成しているため、品質面および供給面において非常に安定していることが特徴です。また、世界のクレアチンの研究者を集めて『クレアチン カンファレンス』を定期的に開催し、心臓や脳機能などさまざまな分野において研究を発表しています。欧州ではEFSAがクレアチンに関して筋肉に関係するヘルスクレームを認可していますが、こうした学会などで筋肉以外の分野の機能性を発表することで、今後筋肉以外の応用も進んでいくことが考えられます。」とクレアピュアの特徴や取り組みを解説。また、サステナブルに関する取り組みにも力を入れており、「Co2の排出量削減を、2032年までにドイツ政府が定めた量にするために40~50億円を投資し、資源や水の再利用、太陽光や風力によるクリーンエネルギー化を進めています」と話した。

 クレアチンの市場については、「コロナ禍による消費者の健康意識の高まりで、欧米では特に若年層を中心にスポーツ以外の目的での需要が増加しています。また、代替肉食品に利用されるなど、サプリメント以外への応用も増えています。『クレアピュア』に関しては、需要が増加しており、昨今欧米以外にブラジルなどでも市場は拡大しています。アジア圏においては、インドと日本が拡大しています。日本は、欧州の若年層中心と違い機能性表示食品により高齢者向けとして提案していることが特徴で、欧州でもゆくゆくは高齢者向けにつながると考えています」と期待感をのぞかせた。

 アルツケム社は、昨年末に第二工場が完成し今年春から製造量が2倍となっており、アジア圏においてもさらなる拡販に力を入れていく。

 また同社はクレアチンの情報を透明性を持って提供できるのは自社のみであるとの自負を持ちながら、中国産クレアチンとの差別化を進めている。