テストステロンを増強する植物ミックス素材を上市/日本薬業
LOH症候群(男性更年期障害) に着目し新開発
日本薬業(原料事業部:大阪市中央区:japan-pharma.com)は、テストステロン増強作用を持つ植物由来成分の混合素材「ステロンパワーミックス(商標登録)」を上市し提案を強化している。
テストステロンは20代から徐々に減少傾向となるが、ストレスなどの影響でさらに減少し、筋力の低下やうつ症状、睡眠障害、性機能不全などを伴うLOH症候群(男性更年期障害)を引き起こす。同社はこの課題に着目し、テストステロン分泌を促進させる素材の探索から着手した。
自社のライブラリから多数の素材についてI‐10ライディッヒ細胞を用いて試験し、EIA法により分泌されたテストステロン量を定量した結果、カシス・赤シソ・バラ科 の甜茶で高値を認めた。これらの植物においてテストステロン分泌促進のメカニズムも解明。カシス・赤シソについては、それぞれデルフィニジン‐3‐ルチノシド(D3R)、ロスマリン酸(RA)を関与成分として同定し、テストステロン生合成の律速段階にあたるStAR遺伝子の発現を促すことを確認。一方で甜茶においては関与成分の一つとしてmyo‐イノシトール(MI)を同定。テストステロンをエストロゲンに変換するアロマターゼの発現を抑制することを確認した。MIとD3R、RAの併用効果も確認している。これらの研究をベースに、異なるメカニズムでテストステロンの分泌を促進する素材としてのカシス・赤シソ・イノシトールを原料とした「ステロンパワーミックス」が誕生した。「テストステロン分泌促進剤」として特許も取得済。海外特許を出願中。
マウス試験では経口摂取で血清テストステロンが有意に上昇し、安全性も問題が見られなかった。現在、論文投稿を準備中だ。
同素材は粉末で、汎用性も高くサプリメントから焼き菓子、ドリンクなどにも利用が可能。またテストステロンは、女性更年期障害にも有効との報告もあり、男性向けだけでなくフェムケア素材としての可能性もある。
今後は、モニター試験やヒト臨床試験を実施し、更なるデータの蓄積に注力していく考えだ。
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