有胞子性乳酸菌「スポルス」で不安行動軽減/セティ

2024年2月29日

腸脳相関の可能性明らかに

 セティ(東京都千代田区)は、有胞子性乳酸菌「スポルス」がメンタルヘルスに与える影響に関する新たな研究結果を発表した。

 同研究では、うつ病モデルラット(母子分離ストレスならびに慢性予測不能軽度ストレスを負荷)を用いた試験において、スポルスを20億cfu/日を6週間与えた群と、与えないコントロール群、正常ラットの3群を比較。不安や抑うつ行動を評価するショ糖嗜好性試験と強制水泳試験において、スポルス群はコントロール群と比較して有意に不安・抑うつ行動を軽減したことが確認されている【グラフ】。

 また、コントロール群は脳由来神経成長因子が低下し炎症性サイトカイン(TNF‐a、IL‐1β)、CRPを増加させたが、スポルスはそれらを改善し、神経伝達物質であるセロトニンの低下を抑制した。その他、スポルスにより腸内フローラや短鎖脂肪酸の変化が見られた。

 同社はこれらの結果を通し「腸脳相関の再構築による可能性があることも示唆された」と分析している。

 優れた耐酸・耐熱性を特徴とするスポルスは、これまでにも膣内環境改善、歯肉炎抑制など多数の臨床データを蓄積しており、国内外で幅広く採用されている。