中国が「健康強調表示」限定導入へ
2025年9月17日
「食薬両用物質」が対象に
予防・治癒表現はNG
中国・国家衛生健康委員会(衛健委※日本の厚労省に相当)は今夏、食品原料として使用が認められている「食薬両用物質」(食薬物質)を対象に、一定の範囲内で健康強調表示を認める方針を示した。この動きは、2024年9月に発表された中国版「機能性表示食品」導入構想に続くものであり、中国における健康食品制度の制度整備が段階的に進んでいることを示すものとして注目されている。
対象成分は―
中国では、一部の漢方素材や伝統的食材が「食薬両用物質(通称:食薬物質)」としてリスト化されており、これは「食材としての使用実績があり、かつ中医薬的効能も期待されるもの」を指す。今回、衛健委が全国人民代表大会(全人代)代表からの質問に対して示した回答では、このリストに収載された食薬物質を対象に、「食品デジタルラベル」などの方式を活用し、一定の範囲内で「健康強調表示」ができるのを検討していることが明らかにされた。
予想される表示は栄養補助、滋養強壮、免疫サポートなどで、健康維持を基本とし、医薬品のような疾病予防・治療を標榜する表現は禁止される。
※詳細は当社「チャイナ&アジア10月号」(PDF版)に掲載予定。