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【インタビュー】富士カプセル加藤健治新社長
生産・品質部門への投資に注力
富士カプセルは1939年に創業した日本初のソフトカプセルメ―カー。健食GMPならびにcGMP認証を取得する専門工場をはじめ静岡県富士宮市内に4つの工場と研究開発専門施設・イノベーションセンターを構えており、水封入カプセルやグミ食感カプセルなど同社の高い技術力が業界を超えて広く注目されている。そこで本紙では新社長に就任した加藤健治氏に抱負や今後の展望を聞いた。

‐ご就任から1カ月が経ちました。新社長としての抱負を教えてください。
加藤 当社は創業から86年となります。100周年を目指してより発展していけるよう頑張っていきたいと思っています。
我々は製造業ですので、特に生産・品質部門への投資を進めます。ソフトカプセル専門メーカーとして、関連するさまざまな剤型の開発に引き続き注力します。
今年に関しては、水溶液の安定的な封入を可能としたシームレスカプセル「WATERCAP(ウォーターキャップ)」を上市することができました。これまで困難だった水・水溶液・親水性成分のソフトカプセル化に成功し、健康食品だけでなく化粧品や工業用途などたくさんの方面から大きな反響をいただいています。
このようなソフトカプセルの可能性を一層広げていくような開発を重視していきます。
また、通常のソフトカプセルの製造ラインに関してオートメーション化も進めていかなければいけないと思います。人出不足という課題に向けた面もありますが、例えば、目視作業を行っている部分を機械化し工数を無くすことは、コスト面での競争力を付けることにもつながると考えているからです。
‐品質管理に関しては。
加藤 GMPを遵守し、品質管理に対して徹底的に取り組みます。
組織強化の話にもつながりますが、品質管理の重要性やGMPがなぜ必要なのか製造者への認識を高め、教育していくことも非常に大事です。
‐医薬品と健康食品部門、それぞれの具体的な目標値はありますか。
加藤 これまでずっと2部門のバランスを大切にしてきました。どちらか一方を注力して伸ばすというよりも、比率は変えずに全体で上げていきたいと考えています。
また、特定の大口顧客や製品だけに頼るのではなく、より多くの顧客との取引を増やしていくことも大切だと思っています。
‐海外戦略について。
加藤 海外に関しては主にアジア各国向けの製品の製造を手掛けてきました。日本の健康食品の市場が鈍化している現在を鑑み、海外向けの営業は注力していきたいと思います。現在は国際部の社員がマレーシアに駐在し営業活動を行っていますが、宗教やベジタリアンに対応する規格の取得や皮膜処方の確立などを通して、さらにアセアン地域へ広げていきたいと思っています。米国・欧州も視野に入れています。
‐機能性表示食品への取り組みを教えてください。
加藤 開発部がお客様の届出のサポート体制を整えています。機能性表示はこれからも主流となっていくと思います。当社が重ねてきた実績を通して、原料のご紹介や届出方法のアドバイスを行っておりますのでぜひご相談いただきたいです。
‐ありがとうございました。
【加藤新社長プロフィール】
1998年に富士カプセルに入社。生産部門でソフトカプセルの製造技術を学び、営業部門に異動。2000年5月取締役に就任、営業本部長及び開発本部長を兼務従事。常務取締役、専務取締役を経て、2015年7月取締役副社長に就任。2000年5月取締役に就任後、グループ会社も含めて約25年間会社経営に従事。趣味はトレイルランニング。
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