機能性表示対応素材に注力/カネカ

2022年7月6日

還元型CoQ10、甘草グラブリジンなど

 カネカ(東京都港区、☎03-5574-8000)は、世界で唯一の還元型CoQ10「カネカQH」を製造している。

 CoQ10はミトコンドリア活性素材として知られるが、還元型は酸化型に比べ、体内で変換する必要がなく細胞にダイレクトに働くため、体感しやすい。還元型への変換効率が低下する高齢者にも効果的。さらに、抗酸化作用を持つことも還元型の特徴だ。

 機能性表示では、「日常の生活で生じる精神的・身体的な疲労感の軽減」に加え、昨年1月にはフレイル対策に着目した「お口の潤い」、今年3月には「一過性のストレスを感じている方の睡眠の質の向上や起床時の疲労感の軽減、一過性のストレスの軽減」と、3種類のヘルスクレームで機能性表示食品の届出受理実績を持つ。同素材を関与成分とした機能性表示食品の届出受理件数は40件以上にも上る。

 脂溶性に優れ、サプリメントから一般加工食品、菓子類まで食品形態も採用の幅が広い。

 現在は、認知機能に関するヘルスクレームで届出中。さらに、PMSや生理不順を対策するフェムケア関連も視野に入れている。

 また同社は、甘草のグラブラ種から抽出した甘草グラブリジン「カネカ・グラボノイド」の提案にも注力している。

 「腹部や全身の脂肪量減少」に加え、今年1月には「筋肉量の維持」といった新たな作用機序で機能性表示食品の届出が受理された。研究では、「カネカ・グラボノイド」の摂取により筋肉量の増加が認められ、これはダイエット素材として強力な差別化ポイントとなった。引き締まった体を造る「ボディメイク」といった切り口で提案が可能。更に、昨今の大きな健康課題であるフレイル対応素材としても提案を強化している。  

 このほか、乳酸菌素材を取り扱っており、3種類の乳酸菌を混合した「i3.1」で機能性表示食品の届出を目指す。