水溶性食物繊維がメンタルにも好影響/太陽化学

2023年1月30日

グアーガム分解物による腸内環境改善や睡眠の質改善を確認

 太陽化学(三重県四日市市)は健常成人の腸内環境およびメンタルヘルスに対するグアーガム分解物(PHGG)の有効性を検証し、その研究成果を学術誌「Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition」に発表した。

 水溶性食物繊維であるPHGGはこれまでの研究で腸内環境改善の働きが示されてきたが、今回の研究では腸内環境改善を介するメンタルヘルスへの有効性を検証した。実施した試験では、60人の健常者をプラセボ摂取群、PHGG3g/日摂取群、PHGG5g/日摂取群の3群に分け、8週間継続摂取による腸内細菌叢、排便状況、便成分、メンタルヘルス(睡眠や意欲など)への影響を検証した。

 その結果、腸内細菌叢はプラセボ群と比較して 3g/日摂取群 、5g/日摂取群では短鎖脂肪酸産生に寄与する菌が増加。炎症への関与が示唆されている菌の増殖が抑制されるなど腸内細菌叢に良い変化が認められた。また、メンタルヘルスに関してはコロナ禍のストレスを感じやすい状況のためか摂取4週後に全体のスコアが低下。8週後に回復した際にはプラセボ群と比較して 3g/日摂取群 、5g/日摂取群 のスコアがより改善傾向にあることを確認した。さらに 5g/日摂取群 では「目覚めのすっきり感」「起床時の疲労感」などのスコアがプラセボ群と比較して有意に改善した。

 今回の研究によりPHGGが腸内環境改善を介してメンタルヘルスに寄与する可能性が示唆され、今後腸内環境改善だけでなくメンタルヘルスへの活用も期待される。

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