「ナノ型乳酸菌」のパイオニア/バイオ研

2025年1月20日

顧客オリジナル乳酸菌の受託開発を提案

バイオ研(東京都港区)は、乳酸菌・ビフィズス菌などのプロバイオティクスおよびその有用な代謝産物であるバイオジェニックスの受託開発を手掛けている。

同社の乳酸菌素材は、特許技術によって「ナノ化処理」を施していることが大きな特徴。

従来、加熱殺菌した乳酸菌は高濃度で粉末化すると菌体同士が凝集し、分散しにくいことが難点であるとされてきた。

一方、ナノ化処理した乳酸菌は粒度が1㎛以下と非常に小さいため分散性が高く、また腸内のパイエル板を通過しやすいことから、腸管免疫に対する有効性を発揮しやすいと考えられている。

自社原料としては「ナノ型乳酸菌nEF」および「植物性ナノ型乳酸菌SNK」を開発しており、いずれも機能性表示食品の受理実績を持つ。

乳酸菌の受託開発については、菌株の探索から最適な培養要件の検討、菌数測定、機能性の評価までトータルでサポートすることが可能。

菌株の探索については、顧客の要望に応じて特定の植物や発酵食品などから有用な菌株を探し出すこともできるため、「〇〇由来乳酸菌」のようなブランディングに活用されるケースも増えている。

テスト培養から実機へのスケールアップの段階では、培養受託メーカーとの協力でテスト培養を繰り返すことで高い収率や活性を得られる最適な培養条件を考案する。

同社のラボでは免疫活性の測定などができるほか、学術機関とのネットワークを生かして動物試験や臨床試験のサポートを行うことも可能だ。

 同社の菅哲郎社長は「PRISMA声明2020への準拠をはじめ、さまざまな規制の変化にも臨機応変に対応できるような体制を構築していくとともに、今後は海外での展開を一層加速すべく、情報収集やレギュレーションへの対応に注力していきたい」と意気込んでいる。

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