【レポート】企業が力を入れる健康政策「PHR」とは

2025年7月14日

ワコール、リクシル、カゴメなどが出展

6月21日~7月7日、経済産業省は「大阪・関西万博2025」内で「PHRがもたらす新時代のウェルネスライフ」をテーマにPHRを活用した少し先の未来のサービスの体験展示を行う。近年、多くの企業や医療機関が力を入れている「PHR(パーソナルヘルスレコード)」。経済産業省でも「自然と健康になれる社会」を目指し、個人の健康に関するデータ「PHR」を活用した新たなサービスづくりを進めている。企業は今後PHRをどのように活用していくのか、10の体験を通して、取材した。

経産省、PHRの社会普及を後押し

「PHR(パーソナルヘルスレコード)」とは、個人の健康・医療に関する情報を本人が自ら管理・活用するための記録を指す。PHRには、自身の健康診断結果や、医療履歴、日常の健康データ、レントゲン、MRI画像などの画像データ、服薬情報など複数の医療機関の情報を一元化でき、またこれらをスマホやクラウドで一括管理できるとして、近年行政や企業で注目されている。

 今回行われたイベントは大きく2つのコーナーに分かれており、6月21日~29日までEXPOメッセ「WASSE」にて行われる「HEALTH DESIGN」、もう一つが6月24日~7月7日までフューチャーライフヴィレッジ内フューチャーライフエクスペリエンス(FLE)期間展示エリアにて行われている。

 イベントでは、あすけんや沢井製薬、ウェルミラ、ドコモなどが自社の提供するPHRサービスを、経済産業省が開発したポータルサイト「PHR CYCLE」を用いて企業と連携し、ユーザーが安心・安全にPHRサービスを利用できる環境を提供した。経済産業省では、こうした取り組みを通じて、PHRを利用して新たな商品やサービスを生み出す企業と、それを安心して利用する人々の双方のニーズを取り入れながら、PHRの社会への普及を後押ししていく目的だ。

ボディデータやライフスタイルを可視化

 EXPOメッセ「WASSE」では、入口すぐにPHR体験コーナーを構える。インナーウェアなどを展開するワコール(京都市)は、AI食事管理「あすけん」と提携し「3Dボディスキャンから始まるヘルスケア体験」をテーマに、3D計測サービスを用いて自身の身体の状態を可視化。3Dボディデータや食事管理データから生活を見つめなおし、ありたい自分になるためのアドバイスを受けることができる。同社担当者は「今後はこうしたデータを活用して、新たなヘルスケアの領域にも進出していき、女性の下着ブランドというイメージだけでなく、性別を問わないサービスの提供に力を入れていきたい」と話した。

 同じく「WASSE」内には建築材料・住宅設備機器を扱うLIXIL(品川区)も出展。・・・・・・・・・・・

続きは「ヘルスライフビジネス」7月1日号をご覧ください。


↓↓↓ 購読(電子版・紙版)のお申込みは以下よりお願いします ↓↓↓

ヘルスライフビジネス|株式会社ヘルスビジネスメディア (health-mag.co.jp)

関連記事