ザクロ果皮由来新素材「ウロリッチ」上市/ダイセル

2021年7月7日

ウエルエイジング素材として提案に注力!

 ダイセル(東京都港区、℡03-6711-8213)は、オートファジー効果やサーチュイン遺伝子活性化などが確認されているザクロ果皮由来ポリフェノール代謝物の新素材「ウロリッチ」の供給を開始した。

 「ウロリッチ」はザクロに含まれるエラグ酸が体内の腸内細菌によって代謝されることで作られる物質「ウロリチンA」を、同社の独自技術を用いて製造したもの。独自菌株を組み合わせ、嫌気性培養を行い、発酵法でウロリチンAを製造する方法は世界初の技術であり、製法特許も取得している。

 ウロリチンAはこれまでにノーベル賞で話題となったオートファジー効果の一種であるマイトファジー促進効果(劣化したミトコンドリアの掃除)や、サーチュイン遺伝子活性など多数の機能性が確認されており、「年齢とともに衰えるオートファジーを整え、サーチュイン遺伝子を活性化するダブルの効果を持つ『ウエルエイジング素材』」と、して、提案に力を入れる。

 加えて、同社の研究ではウロリチンAによる美白効果や男性型脱毛症(AGA)の原因物質・ジヒドロテストステロンの生成抑制効果なども明らかとなっている。

 「ウロリッチ」は微黄色~淡褐色の粉末で、ウロリチンA含量10%以上を規格。現在ヒト試験中であるが、1日あたりウロリッチとして100mgを推奨量に想定しているという。

 エラグ酸を腸内代謝物としてウロリチンAに生産できる人は日本人の約50%(同社調べ)と、腸内細菌叢の条件が整わなければ普段の食事摂取から十分に補給することは難しいことも分かっている。

 同社担当者は「多くの方が手軽に“ウエルエイジング”できる素材が『ウロリッチ』です。当社では、同じく腸内代謝物であるエクオール素材の開発実績も持っています。腸内代謝物のパイオニアとして、さらなる研究・開発を進めていきます」と話した。

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