ラムナン硫酸に便秘改善効果を確認/江南化工

2021年7月20日

ラムナン硫酸に便秘改善効果を確認

科学誌「Scientific Reports」にて発表


 江南化工(三重県四日市市)は、三重大学大学院医学系研究科の島田康人講師らの研究グループとの共同研究にて、海藻ヒトエグサに含まれるラムナン硫酸に便秘改善効果があることを発見し、科学誌「Scientific Reports」のオンライン版にて論文が発表された。

 ヒトエグサ抽出物に多く含まれるラムナン硫酸は、ラムノースを主体とした硫酸基を持つ水溶性食物繊維で、これまでに抗ウイルス作用、抗血液凝固作用、血管内皮細胞に対する抗炎症作用が確認されている。

 今回の研究では、ラムナン硫酸を用いたマウス試験とヒト臨床試験を実施。マウス試験では、肥満マウスの体重増加の抑制が確認された。また、中性脂肪、総コレステロールが有意に低下し、さらに糞便の量、排せつカロリーも顕著に増加した。

 ヒト臨床試験では、便秘傾向の38人の被験者を対象にプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施し、次の5つの結果が明らかになった。


  • ラムナン硫酸(1日100mg)を2週間摂取することで排便回数はプラセボより有意に増加し便秘改善作用を確認。
  • BMI値が高い被験者が排便回数、排便日数ともにプラセボより有意に増加。肥満傾向が高い人ほどより効果的であることを確認。
  • 日本人の腸内細菌叢を構成する4つの細菌群のうち、ファーミキューテスの減少とバクテロイデスの増加傾向を確認。腸内細菌叢の改善が明らかになった。また、便秘の原因の一つである中鎖脂肪酸を産生するクロストリディア(ファーミキューテス)も減少を確認。
  • 腸内細菌の種類の多い被験者には、より強い便秘改善作用を確認。
  • 「cytochrome p450を介した異物排せつを促す」経路や「侵襲性細菌に対する生体防御」、便秘への治療作用が報告されている「生体分子NAD合成」経路が活性化したことを確認。

 江南化工ヘルスケア事業部の寺澤氏は、「今回の便秘改善効果や血管の炎症抑制効果といったラムナン硫酸の効果を活かした初の機能性表示食品の開発を目指していきたい。それぞれの人の体質に応じたサプリメントの開発や、サプリメントだけでなく一般加工食品への提案にも力を入れていきたい」今後の展望を話してくれた。

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