中国、「特殊医学用途調整食品登録管理法」改正へ

2021年11月17日

特殊医学用途調整食品の市場規模、5年で3倍に拡大


 中国国家市場監督管理総局は10月18日、「特殊医学用途調整食品登録管理法」(中国語:「特殊医学用途配方食品注冊管理弁法」)の改正案を公布し、パブコメを開始した。

 現行の「特殊医学用途調整食品登録管理法」は2016年3月7日に公布され、同年7月1日より施行されたものだが、今回の改正案には特殊医学用途調整食品登録の推奨、登録審査期間の短縮など規制緩和の部分がある一方で、違法行為に対する処罰の強化などの条項も盛り込まれている。

 改正後の新「特殊医学用途調整食品登録管理法」の公布時期は未定だが、現行の制度の概要、登録の要領などについて紹介する。

一.特殊医学用途調整食品は食品扱い

 特殊医学用途調整食品とは、飲食困難な患者、消化機能の障碍者、代謝攪乱患者または特定疾病患者の栄養素または食べ物に対する摂取需要を満足させることを目的に、専門的に加工、調整した食品である。これには0歳から12カ月幼児用の特殊医学用途乳幼児食品と1歳以上の特殊医学用途食品も含まれる。

 中国でよく見られる特殊医学用途調整食品には、「糖尿病全栄養調整食品」「呼吸系統疾病全栄養調整食品」「腎臓病全栄養調整食品」「腫瘍全栄養調整食品」「肝臓病全栄養調整食品」「筋肉衰弱総合症全栄養調整食品」「炎症性腸病全栄養調整食品」「脂肪酸代謝異常全栄養調整食品」「肥満、減脂肪手術全栄養調整食品」などがある。

 中国では高齢化の進展と生活習慣病患者の増加に伴い、ここ十数年、特殊医学用途食品の需要が急増し、すでに国内外の多くの企業が商品展開を進めている。中国の調査会社「iimedia」の発表によると、中国の特殊医学用途調整食品の市場規模は2016年の25.9億元(約450億円)から2020年には77.2億元(約1、350億円)に拡大し、約5年間で3倍の規模になった。なお、2021年には100億元(約1, 750億円)になる見通しであるという・・・

詳しくは「ヘルスビジネス チャイナ&アジア12月号」に掲載

関連記事