高い酵素活性で抗肥満訴求「多穀麹®」/ヤヱガキ醗酵技研

2021年11月27日

高い酵素活性とイメージの良さで引き合い増加

 ヤヱガキ醗酵技研(兵庫県姫路市)では、7種の穀物原料を麹菌で発酵させた「多穀麹®」を取り扱っている。

 7種の穀物には、大麦、あわ、ひえ、きび、タカキビ、紫黒米、米を使用。これらの穀物を麹菌で発酵・粉砕した「多穀麹®」は、麹菌が産生する高い酵素活性を有しており、でんぷんやタンパク質を分解する力に長けていることが特徴だ。

 同社では、麹菌を粉砕した生菌タイプの「多穀麹®50M」と、酵素活性を維持したまま殺菌・微粉砕化した「多穀麹®BF」をラインアップ。

 打錠やカプセルなどのサプリメントとしての採用が多く、天然由来の植物性でかつ麹という日本の伝統素材のイメージの良さなどから、国内だけでなく海外向けとしても引き合いが増加しているという。

 体脂肪率28%かつBMI20以上の女子大学生(平均年齢20才)を対象として実施した、「多穀麹®50M」を用いたヒト臨床試験では、10人ずつプラセボ群と「多穀麹®50M」群に分け、プラセボ群は、酵素活性を失活させた「多穀麹®」、「多穀麹®50M」群は「多穀麹®50M」と酵素活性を失活させた「多穀麹®50M」を1:5で混ぜた顆粒を使用して実施。1日3gを3ヵ月連続で摂取した結果、「多穀麹®50M」群では、体脂肪率、体脂肪量がともに減少し、体脂肪蓄積を抑制する効果が示唆された。腸内環境においても、「多穀麹®50M」群でビフィズス菌や乳酸菌などが増加し改善されたことが確認された。製品開発時は、高齢者の消化吸収をサポートする目的として開発していたが、ダイエットや腸内改善などの機能性も確認できたことから、より多様な提案が可能になっている。

 「多穀麹®BF」は、酵素活性を維持したまま殺菌しており、生菌の対応が難しいユーザーのニーズに答えている。「多穀麹®50M」とともに一般食品にも用途に合わせた幅広い活用が期待できる。 同社では、今後も「多穀麹」の提案に力を入れていく方針だ。

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