小胞体ストレスの緩和で幅広い健康機能に注目/シー・アクト

2022年6月7日

食品用 「ペンタデシル含有オーラン油」を7月より上市


 シー・アクト(東京都千代田区、☏03-6268-0040)では、国産の微細藻類オーランチオキトリウムから抽出したオイル「ペンタデシル含有オーラン油」の食品用の本格的な原料供給を7月から開始すべく準備を進めている。また、化粧品用はすでに供給を始めている。

 オーランチオキトリウムに含まれているペンタデシル(登録商標)は、ペンタデカン酸を主に含有する飽和脂肪酸によって構成されるトリグリセリド。同品は、ペンタデシルを1/4程度含有しているほか、DHAなど豊富な機能性脂質も含まれている。

 食品に含まれる脂質としてのペンタデカン酸は、現在、健康機能の研究分野の一つとして注目されているペンタデシルでは「小胞体ストレス」を緩和する効果が認められるほか、心臓病、脂肪率、慢性炎症、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、非アルコール性脂肪性肝疾患、慢性閉塞肺疾患、すい臓がんなどについて関連性が指摘され始めており、未病領域での対応食成分として注目されつつある。

ペンタデシルのマウスへの経口摂取による動物試験では、角質水分量の上昇、皮膚水分蒸散量の減少が有意に示唆されたことを確認。また肌細胞でも小胞体ストレス緩和の結果、美肌効果の有意性が確認されており、美容向けとして化粧品の引き合いも好調だという。

 また、マウスの膵臓β細胞において、高グルコース刺激下ではインシュリンの分泌を有意に誘導し、低グルコース刺激下ではインシュリン分泌は誘導しないことを確認。ペンタデシルを経口摂取した場合、糖負荷後における膵臓β細胞ノックアウトマウスでは、正常マウスと同様にインシュリンが分泌され、血糖値の上昇がおだやかになり、耐糖能を示すことが分かった。また、小胞体ストレスを緩和することで糖負荷後の血糖値の上昇をおだやかにすることも分かった。

 同品は、有効な摂取目安量が24mgと非常に少なく、耐熱性にも優れていることから幅広い食品に利用しやすいことも特徴だ。

 現在は、肌に関する機能性表示食品の届出に向け準備を進めており、血糖値などの機能性表示食品の届出も進めていく方針だ。


■株式会社シーアクト

http://seaact.com/

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