タンパク質85%以上のビール粕たんぱく提案/日成共益

2022年10月12日

優れた溶解性・耐熱性で利用用途広がる

 ホエイやカゼインなどの乳たんぱく原料を各種取り扱う日成共益(東京都千代田区、☏03-3293-3741)では、ビール粕を使用したたんぱく抽出物「EverPro BR」やキウイフルーツパウダー「アクタジン・リボックス」をラインアップしている。

 「EverPro BR」は、世界最大級の醸造会社のビール粕を使用し、米国EverGrain社が製造している。粉末タイプで溶解性が良く、耐熱性も兼ね備えているため、加熱しても液体の状態を維持でき、サプリメントだけでなく、レトルトやドリンク、一般加工食品への利用が可能だ。また、タンパク質の含有量は85%以上で規格。小ロットの相談も対応している。ビールの主要原材料として大麦70%と米30%を使用しており、製品の原材料表記では、「大麦・米たんぱく濃縮物」と表示ができる。

ビールを製造する際に発生するビール粕などの残渣は、海外では飼料用途として活用されない場合、埋め立て処理されている為、メタンガス発生要因のひとつである事がビール業界の大きな課題となっている。同原料は、ビール粕を有効活用することで、こうした環境負荷の軽減やさらに付加価値を付けることでアップサイクル食品としてSDGsへも貢献している。

 一方、キウイフルーツパウダーは、ニュージーランド産の原料。キウイフルーツの皮と種子を除いた果肉部をピューレし、フリーズドライ(非加熱)後に粉末化することで、ビタミンCや食物繊維のほか、たんぱく質をアミノ酸に分解する酵素が高含有であることが特徴だ。キウイの果肉部分を粉末化していることから、風味や味わいも美味しい。同社では、グリーンキウイフルーツとゴールドキウイフルーツの2種類のパウダーを用意。ゴールドキウイフルーツはプレバイオティクスとして酪酸菌の増加作用も確認していることから腸活向けとして期待できる。国内在庫を有しているためこちらも小ロット対応が可能だ。

 また、同社では様々な植物性たんぱく原料をラインアップ。今後も植物性原料の拡充とともに提案を強化していく。

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