「リピスマート」抗肥満で提案強化/DM三井製糖

2022年10月17日

ヒト試験において血中中性脂肪の増加抑制を確認

ゴマ由来という素材のイメージも好評

DM三井製糖(東京都千代田区)では脂肪吸収抑制機能を持つゴマ由来素材「リピスマート(登録商標)」を取り扱っている。ゴマの風味を楽しめる機能性素材としてサプリから一般食品まで幅広い採用が期待されている。

「リピスマート」はDM三井製糖とファーマフーズ(京都市西京区)との共同研究で開発された素材。両社の研究で確立した独自技術によって原料となるゴマの脂肪吸収抑制機能を最大限に引き出している。

 ラットを用いた試験では、リピスマートとコーンオイルを経口投与したラットの血中中性脂肪量を測定。中性脂肪の総変化量を算出したところ、リピスマートを投与することでコーンオイルのみ投与した状態と比較して血中の中性脂肪の増加を約30%抑制することが確認された。

 ヒト試験においては、脂肪の多い食事を摂る前にリピスマートまたはプラセボを摂取してもらい、血中の中性脂肪の量を測定した。その結果、リピスマートを摂取すると、血中中性脂肪の上がりやすい被験者において血中の中性脂肪の増加を抑える有意な効果が明らかになった。

 少ない摂取量で効果を発揮するため健康食品として食事前、食事中の摂取を想定した製品に活用できる。昨年の上市以降問い合わせが多く、サプリメントへの採用も進んでいるという。

 熱に強く調理や加工で機能が失われないため、今後は調味料やお菓子、パン、麺類など一般食品でも採用が期待されている。

 また、環境負荷の少ない加工で製造していることから、サステナブルな食品素材としても注目されている。

同社では引き続きファーマフーズと共同で研究を進め、機能性表示食品としての届出に向けた準備を進めている。

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