培った製造技術で顧客の信頼集める/百年生物化学研究所

2023年1月19日

粉砕・焙煎など各工程で熟練の職人が携わる

 受託加工メーカーの百年生物化学研究所(岩手県一関市)は素材の風味や力を最大限に生かした加工、商品開発を得意とする。受託加工では焙煎、殺菌、微粉砕、乾燥、分包の工程に対応する設備を揃えており、一貫した生産体制を完備。

 大きな特徴は40年以上の実績の中で培ってきた製造技術。特に粉砕加工では自社の独自技術によって摩擦熱を発生させず低温の状態で素材を微細粉末化させる(粉砕可能粒度40~400mesh)。また、大豆のような穀物、霊芝やヨモギなど繊維質の多い素材は一般的に粉砕加工が難しい素材だが、蓄積してきた粉砕加工のデータを基に安定した粉末を提供可能だ。

 この他、比重が異なる素材を均一にブレンドする技術や、焙煎による物製変化によって飲みやすくする技術などは顧客から高い評価を得ている。これらの加工には熟練の職人が携わっており、依頼する大手メーカーからの信頼も厚い。

 近年の健康茶製造の傾向について、同社代表取締役社長の清水崇弘氏は「穀物系の原料を加えて香ばしさを加えたブレンド茶は根強い人気がある。最近はブレンド茶だけでなく、高麗人参など高価格な原料やボタンボウフウやモリンガを使用した健康志向なお茶も増えている」と話す。

 最終製品では自社の技術を用いて製造した「百年茶」シリーズを展開。野草や和漢原料をブレンドし、体調に合わせて素材をブレンドした青、赤、白、黒、金の5種類を揃えている。ロングセラーの「百年茶 青箱」をはじめ、粉末スティックタイプの「百年茶 粉末」など手軽に楽しめる商品も展開している。ブレンド茶の他にも、青汁商品や雑穀商品など添加物を加えず、五味のバランスを求めた高品質な商品の開発実績がある。

 また、現在同社ではブレンド茶の機能性食品開発に着手し、自社の研究室で研究を進めているという。

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