かぜ対策で健康系飲料が伸長/True Data

2023年1月25日

2022年12月売上伸長カテゴリ

True Data(東京都港区)は、同社の統計データをもとに、ドラッグストア、食品スーパーマーケットにおける2022年12月の売り上げ伸長カテゴリを発表した。ドラッグストアでは先月に続き「一般用検査薬」(新型コロナウイルス感染症の一般用抗原検査キットなど)が前年同月に比べ約14倍の売り上げを記録したほか「かぜ薬」や、「解熱鎮痛薬」、「鎮咳去たん薬」などのかぜ関連商品も売り上げを伸ばしている。12月は太平洋側を中心に乾燥する日が続いていたこともあり、「キャンディ・キャラメル」(のど飴など)も伸長した。

ドラッグ、スーパー共にOTC薬が増加

 ドラッグストアでは先月に引き続き、新型コロナウイルス感染症などの医療用抗原検査キットを含む「一般用検査薬」が前年同月比で約14倍に増加。12月は感染者が増加していることや、年末年始の外出前・後の検査需要、自宅への常備を推奨している自治体があることから購入が進んだものとみられる。

2位からは「鎮咳去たん薬」(前年同月比87.8%増)、「かぜ薬」(同83.1%増)とかぜ関連商品が続き、新型コロナウイルス感染の自宅療養時やワクチン接種後に需要が伸長する「解熱鎮痛薬」(同45.8%増)と、感染症対策のOTC医薬品が上位を占めている。

 「かぜ薬」は、訪日外国人のまとめ買いが話題になっており、中国のゼロコロナ政策の撤廃による爆発的な需要により「パブロンゴールドA」(大正製薬)など、人気のかぜ薬はドラッグストア店頭で購入個数の制限を設けるなど、品薄の状態だ。

 需要の増加を鑑み、厚生労働省は「解熱鎮痛薬」などが買い占めで供給不足にならないようドラッグストアや薬局に対して1人が購入できる個数を制限することなどを求めているものの、国内需要も高まっているため、生産および供給体制の整備が課題となっている。

 食品においては睡眠ケアをうたう商品が話題になっている「乳酸菌飲料」(要冷蔵商品)や、「乳酸飲料」(常温商品)の売り上げが伸長した。ドラッグストアでは「乳酸菌飲料」が前年同月比34.2%増加、「乳酸飲料」が同24.0%増加している。また、乾燥した日が続いていたこともあり、のど飴が含まれる「キャンディ・キャラメル」の売り上げが伸長し、前年同月比で25.5%増加している。

12月は北日本から西日本の日本海側を中心に大雪の日があるなど、前年よりも気温の低い日が多かったためか、「使い捨てカイロ」の売り上げが好調でドラッグストアで前年同月比26.7%増加している。

 これら食品・雑貨の伸長は、行動制限緩和による外出機会増を反映したものと考えられる。

 食品スーパーマーケットも同じく「かぜ薬」「解熱鎮痛剤」「スポーツドリンク」「乳酸菌飲料」「使い捨てカイロ」が伸びている。

 原材料高騰などの影響で値上げが続く食品の、買い溜め需要は一服感があり、一方でドラッグストアと競合するOTC医薬品や健康系飲料が伸びている。


〈2022年12月の集計データについて〉
・数値…小数点以下第二位を四捨五入  
・カテゴリ別伸び率ランキング…生鮮・惣菜カテゴリ及び、カテゴリ名の冒頭に「その他」を含むものを除外し、1店舗あたり200個以上売れているカテゴリを集計
・データ集計期間…2022年12月1日~12月31日
・データ抽出日…2023年1月16日 
 
データ出典:True Data
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