6種類の藻類配合「沖縄マルチアルジ」発売/金秀バイオ

2023年6月27日

東南アジアなど海外で先行販売へ

金秀バイオ(沖縄県糸満市)は、ナンノクロロプシス、ラビリンチュラをはじめ、オキナワモズク由来フコイダン、クロレラ、紅藻類ミリン、海ブドウという6種類の藻類素材を配合したサプリメント「沖縄マルチアルジ」【写真】を発売する。

国内外に多くのファンを持つ同社の主力製品「沖縄フコイダン」の姉妹品と位置づけ、同製品が好調な東南アジアなどの海外市場やインバウンド需要の高まりが期待される国内市場に向けて展開していく予定だという。

金秀バイオでは、沖縄県、東京工業大学、宮崎大学との連携で微細藻類・ナンノクロロプシスおよびラビリンチュラの自社培養に成功し、「沖縄発の藻類素材」として提案を強化してきた。

ラビリンチュラは、沖縄県内で採取・分離した株を培養しており、DHAやカロテノイドなどを含む藻体を丸ごと粉末化していることが特徴。原料供給・OEMの引き合いも増えているという。

健食素材としては、ラビリンチュラに含まれるDHAを抽出したものが一般的に利用されてきたが、藻体には抗ロコモティブシンドローム作用などの機能性も報告されているため、抽出原料との差別化を訴求している。

海洋性微細藻類のナンノクロロプシスは、EPAやパルミトレイン酸などの不飽和脂肪酸をはじめ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など61種類もの栄養素を含むことが特徴。重量ベースで約50%がタンパク質で構成されるため、脂質とタンパク質の新たな供給源としても注目されている。

現在はイービス藻類産業研究所(宮城県石巻市)の協力のもと原料供給・OEMにも対応しているが、自社施設の生産能力向上にも引き続き注力していく方針だ。

いずれも魚由来のオメガ3と比較して独特のにおいが少なく、粉末状のため、サプリメントから一般食品まで幅広い製品に配合することが可能。

近年、藻類は食品素材としてだけでなく、バイオ燃料をはじめ多方面から注目を集めており、同社としても「沖縄発」の藻類素材の製造・販売を通して「SDGs」に貢献していく考えだ。