「オリジナルの乳酸菌」を受託開発/バイオ研

2023年8月1日

自社素材「ナノ型乳酸菌nEF」にも注力

バイオ研(東京都港区)では、顧客オリジナルの乳酸菌やビフィズス菌といった有用菌の開発を受託しており、世界的なプロバイオティクスのブームが続く中で「独自性の高い菌株を開発したい」「独自の菌株で機能性表示食品制度に挑戦したい」といった引き合いは依然として多いという。

オリジナルの菌株開発にあたっては、活性の高い菌株の探索から培養条件の検討、活性評価、最終製品の菌数測定、エビデンス取得の支援に至るまで、トータルで対応。

菌株の探索については、発酵食品や植物などさまざまな素材から活性や繁殖力の高いものを単離し、その菌株にとって最適な培養条件を検討する。

特に、ラボスケールから実機での培養にスケールアップする際は、わずかな培養条件の違いによって収率や活性が大きくことなるため、高度な技術と知見が求められる。

一方、同社では豊富な知見と長年の経験に基づき、安定した収率や活性が得られる培養条件の設計を得意としており、高度な品質管理技術を持つ受託培養企業との協力のもと、さまざまな条件でのテスト培養を繰り返しながら最適な「レシピ」を構築する。

機能性の評価に関しては、インターロイキンやIgA産生誘導能など免疫活性のビトロ試験に対応するほか、同社がネットワークを持つ学術機関と連携したエビデンス創出のサポートも可能だ。

最近では、プロバイオティクスをさまざまな機能性素材と組み合わせた場合の相乗効果についても研究中だという。

このほか、自社原料としては「ナノ型乳酸菌nEF」の供給に注力する。

同素材は、特許技術で分散化処理し、粒子を1ミクロン以下に均一分散させているため、小腸内のパイエル板に到達しやすいことが特徴。

機能性表示食品制度では「便秘気味の方の腸内の酪酸産生菌の割合を増加させることにより腸内環境を改善し、便通改善に役立つ」とのヘルスクレームで機能性表示に対応。動物試験では、同素材とオリゴ糖を併用することで盲腸における短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸)の量が相乗的に増加することも確認している。


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