独自「梅プロテオグリカン」上市/富士化学工業(和歌山県)

2023年12月5日

梅酢用いたSDGs品

 国内唯一の粉末タンニン酸メーカーで、医薬品や食品、化粧品などの原料供給ならびに受託製造を手掛ける富士化学工業(和歌山市中之島、宇治田雄一郎代表取締役社長、TEL:073・423・1247、)は、独自製法を用いた新プロテオグリカン原料「梅プロテオグリカン」の供給を開始する。

同社が本社を置く和歌山県は梅の生産量全国一を誇る。梅干しも名産品として有名であるが、梅干し製造時にできる「梅酢」は、これまで廃棄物として活用されることなくそのまま捨てられていた。

富士化学工業はSDGsの観点から、梅酢の再利用法について和歌山大学と共同研究を開始。梅酢を用いてサケ鼻軟骨からプロテオグリカンを抽出・精製する技術を確立した。

高純度グレードでは、プロテオグリカン含量95%以上を実現しており、そのほか、90%以上規格品、25%以上規格品をラインアップ予定だ。

「捨てられていたもの同士でつくった『梅プロテオグリカン』は、そのストーリー性や品質の高さが特徴ですが、価格面でも差別化をはかることができると思います」(同社)という。現在サンプルワークを開始しており、積極的に展開していく。

関連記事