機能性表示食品が3例目の景表法違反

2023年12月15日

「国が痩せると認めたサプリ」などと標ぼう
同様の科学的根拠を用いた製品への撤回要請はせず

消費者庁は12月5日、機能性表示食品に関わる表示で優良誤認が認められたアリュール(東京都品川区)に対して景品表示法に基づく措置命令を行ったことを発表した。

機能性表示食品が景表法による取り締まりを受けたのは、2017年に葛の花イソフラボンを関与成分とした製品を販売していた16社に対する措置命令、今年6月のさくらフォレスト社に対する措置命令に続き、3例目。

同社は機能性表示食品の「スリムサポ」【写真】に関する表示において、今年3月に自社のウェブサイトで「1日1回、飲むだけ簡単♪ 肥満気味な方の体重・体脂肪・内臓脂肪・ウエストサイズの減少をサポート」などと表示していたが、同社が消費者庁に提出した資料では合理的根拠を示すものであるとは認められなかった。

また、「消費者庁が認定した」「国が痩せると認めたサプリ」「国が痩せる効果を認めた機能性表示食品」など商品の痩身効果を消費者庁や国が認めているかのように示す表示もしていた。

消費者庁ではこれらの表示が優良誤認にあたるとして、同社に対する措置命令において景品表示法違反であることを一般消費者に周知徹底すること、再発防止策を講じて従業員に周知徹底すること、今後同様の表示を行わないことを命じた。

今回の措置はあくまではみだし表示に対するものであり、同一の科学的根拠を使用している製品に対して届出の撤回などは求めない。

今回の措置命令を受けて同社は12月8日に自社ホームページで措置命令を受けた旨を発表。11月1日に全ての通販事業を停止し、今後も事業を再開しないとしている。


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