オクラで初の機能性表示「食後血糖値を抑える」/エール

2024年5月1日

鹿児島県指宿市産オクラを100%使用

エール(鹿児島県指宿市:yell-ibusuki.com)では、鹿児島県指宿市産のオクラ100%パウダーの原料供給やOEMを行っている。

鹿児島県は、オクラ生産量日本一で国内の4割を占める。なかでも指宿市はその8割を生産するが、同素材はその規格外品を賦形剤などを使用せずにまるごと乾燥、粉末化している。指宿市や鹿児島純心大学との産学官連携により研究開発を進めてきた。

昨年には同素材を製品化した「オクラからのエール」がオクラ由来水溶性食物繊維を機能性関与成分に「食事に含まれる糖の吸収を抑え、食後に上がる血糖値を抑える機能」をヘルスクレームにオクラでは初の機能性表示食品として届出受理された。

指宿市民30人を対象にしたヒト臨床試験では、オクラパウダー摂取による血糖値に対する影響を比較。オクラパウダー摂取群ではプラセボ群と比べ食後血糖値およびインスリン濃度が優位に低いことが認められた。

このほか、血圧低下や便通改善、肝機能改善などのデータも得ている。

一日摂取量の4gはオクラ5本分に相当し、水や料理に混ぜて摂取できる。粗粉砕タイプを利用したオクラ茶や、スープなども販売。麦茶やごぼう茶とのブレンド茶としても採用が増えている。さらには粘性を活かした介護食や離乳食、一般加工食品の増粘剤としても活用できる。

また自然由来の葉酸が含まれることから、フェムケア素材としても応用でき、日本マタニティフード協会による認定を取得している。

現在は、オクラ由来食物繊維を濃縮したタイプの原料開発も進めており、より低用量での製品開発が可能となる。また、オクラの生鮮食品としての機能性表示食品の届出も地元生産者の元で計画している。

オクラの栽培や原料加工には農福連携も積極的に取り入れている。指宿市による「地域資源を活用した市民の健康づくりとヘルスビジネスの創出」の実証プロジェクトとし、機能性の解明とともに、市民を交えながらオクラの持つ価値継承を目指し取り組んでいく。