「短鎖脂肪酸カプセル」研究結果を公表/森下仁丹

2022年9月16日

 森下仁丹は、同社のコア技術として発展したシームレスカプセル技術を展開し、医薬品、食品、産業用と幅広い分野で供給を行っており、健康食品では、プロバイオティクス関連での採用が多く、海外からのニーズも高い。

 森下仁丹のシームレスカプセルは0・5mm~8mmの範囲で粒子サイズを調節可能で、取引先から「3mm以下のシームレスカプセルは森下仁丹でしか製造できない」と評価されるほどの独自性と優位性を持つ。カプセル被膜も、速溶性・耐酸性のどちらにも応用がきき、極めて薄い皮膜ならばより多くの成分が内包できる。

 3月には、化粧品メーカーの日本ロレアルと共同で、被膜に植物由来の有効成分を含んだ「アクティブデリバリーカプセル」を開発。シームレスカプセルに内包されたビタミンE、ビタミンC誘導体、フェルラ酸などの化粧品有効成分を酸化や変質から防ぎ、化粧品使用時に手のひらで溶解、成分を保ったまま肌に浸透する、といった活用も進む。

腸内環境改善、ストレス緩和にカプセル技術応用

 森下仁丹は「ビフィズス菌研究会2022年度 第3回シンポジウム」において、大腸への送達性が確認された新たなカプセルに短鎖脂肪酸(酢酸)を内包した「短鎖脂肪酸カプセル」による腸内環境改善およびストレス緩和作用の研究結果を講演するなど、学術領域におけるアプローチも盛んに行っている。

 便秘傾向者及び健常者の両被験者において、「短鎖脂肪酸カプセル摂取」により、プラセボカプセル摂取期間中に比べ「便臭が弱い」と回答した被験者が多く見られるということが明らかとなっている(第75回日本栄養食糧学会大会)。

 研究では、「短鎖脂肪酸カプセル」(1日5粒、酢酸約17mg)またはプラセボカプセルをそれぞれ8週間摂取し、腸内環境(腸内細菌叢、腸内腐敗産物濃度)の変化、唾液中バイオマーカー(コルチゾール、分泌型IgA、オキシトシン)の変化について評価を行った。

 試験対象者(9名)において、短鎖脂肪酸カプセル摂取前後で、腸内腐敗産物であるインドール、pクレゾールの減少傾向と、唾液中コルチゾール濃度の低下を確認。

 また、ストレスマーカーのひとつである唾液中コルチゾール濃度が、短鎖脂肪酸カプセル摂取後に摂取前よりも有意に低下することが確認。摂取後の唾液中コルチゾール濃度を比較すると、プラセボカプセル摂取群よりも低い値を示したことも明らかとなった。

 これにより大腸送達性製剤により大腸まで届いた短鎖脂肪酸(酢酸)は、腸内環境を良好にし、さらにストレスを緩和する作用をもたらすことが示唆された。

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