化粧品産業「SDGsへの貢献」掲げる

2021年6月14日

産官学で初の将来ビジョン策定

 今年5月に横浜市で開催された「第10回化粧品産業技術展(CITE JAPAN 2021)」では、「SDGs」「サステナブル」をうたう化粧品原料の展示が目立った。出展企業プレゼンテーションでも「サステナブルな植物由来~」「ナチュラルでサステナブル」「サステナビリティの視点から~」「SDGs対応」「SDGs経営に向けた提案」など多くの企業が演題にこうした文言を用いた。

 化粧品業界のこうした動向について、化粧品企画開発者のためのコミュニティサイト「コスメオーブン」を運営するベンチャーコスメの加藤智彦社長は、機運の高まりとともに「化粧品業界全体としてサステナブルなものは馴染みやすいこと」を理由に上げている。

 また、化粧品産業については今年4月、経済産業省が産官学で初となる化粧品産業の将来ビジョンを策定。今後の化粧品産業の目指すべき方向性として「持続可能な社会の実現をリードする産業となる」を掲げ、多様な人材の活用、SDGsへの積極的な貢献といった取り組みが盛り込まれている。

 企業側にとってもサステナブルな商品を開発することは、企業ブランドやイメージの向上、差別化などにもつながる。日本だけでなく全世界の目標であるSDGsに対する企業の取り組みの加速化が今後見込まれる。

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