産地偽装は罪が重い-ふるさと納税返礼品偽装事例
返礼品市場3000億円とも
近年、ふるさと納税寄付額(納税受入額)が注目され、令和5年度は1兆1175億円と前年を超え、伸び続けている。同時に地域特産の返礼品市場も拡大し、3000億円とも言われている。巨大市場によって、健康食品が地域性のある返礼品として扱われるケースも多い。マーケットが拡大すれば、さまざまな問題が生ずる。その一つが果物をめぐる産地表示問題だ。健康食品ではないが、食品の産地表示は非常に重要且つシビアな問題だ。今回、長野県の複数の自治体について解説する。
今回問題となったのはすでにテレビやネット、新聞ニュースで見た人も多いだろうが、シャインマスカットなどの高級果物の生産地をめぐる表示が指摘されたことだ。先ず、本年3月18日に農水省が、返礼品専用サイト「日本グルメ市場」(和歌山県)に対し食品表示法に基づき改善指示を出した。「長野県須坂市」登録の返礼品「長野県産シャインマスカット」が実際は山形産シャインマスカットなどを偽って出荷されていたことが認められたからだ。しかも令和元年9月20日から令和5年10月21日までの間に、合計11トン分というから大きい。これを受けて5月14日、総務省が須坂市に対して聞き取り調査を行った。実は専用サイト「日本グルメ市場」だけでなく、須坂市もこの事実を把握していたことが明らかになった。須坂市は昨年12月に偽装を把握。3カ月も放置したという。放置した3カ月が重いか軽いかは置いといて、事件の当事者とも言って良い公的機関が偽装を放置し続けたのは頂けない。
「指示」となった理由
今回、農水省が出した食品表示基準(食品表示法)に基づく改善指示についてだが、・・・・・・・・・・・・・・・※詳しくは「ヘルスライフビジネス6月1日号」ご覧ください。購読申し込みは以下からお願いします。