「酪酸」素材で臨床結果:消化関連機能明らかに/龍泉堂

2025年9月30日

龍泉堂(豊島区、TEL03・39855246)は毎年恒例の学術セミナー(後援・ヘルスビジネスメディアなど)を9月10日に東京都内のホテルで開催した。同社の学術セミナーは今年で8回目を数え、毎回、医療・健康に詳しい専門家を招いている。

 今回は近畿大学医学部・客員教授の山田秀和氏が「暦年齢から生物学的年齢で考えようー機能性素材が拓く〝抗老化〟の新評価軸」と題して登壇した。アンチエイジングに詳しい山田氏は「老化は自然現象ではないです。今ではコントロールできるところまで来ています」と話し、具体的に体の柔軟性の低下が問題であり、生活習慣を改善することで〝巻き戻す〟ことは可能であることを明言した。また、老化速度を可視化するエピスコア(Episcore)についても解説した。

 ほかにも龍泉堂スタッフによる新規取り扱い素材に関する研究動向も公表された。

 腸活新素材・短鎖脂肪酸「ブチシールド」は独自技術によってマイクロカプセル化された酪酸カルシウム加工食品で、有用成分・酪酸を35%含有している。そこで、「ブチシールド」を用いた臨床試験について初めて発表された。健康成人の腸の健康に及ぼす影響を調べたもので、18才~60才の米国人20人に対して6週間行われた。試験食品は「ブチシールド」(600mg/日)。結果、消化管症状評価尺度(GSRS)において統合、腹痛、逆流、消化不良、下痢、便秘が改善。そのほか消化関連QOLや排便習慣も改善したことがわかった。「ブチシールド」が消化関連指標や生活の質を改善することがわかり、さらに交感神経を介して脳・腸・腎臓の相互影響に関連し、腸だけでなく、脳や尿路への健康効果への期待も明らかにした。

 また、ダイエット・抗メタボ向け新素材「ダイグロフィット」についても臨床試験結果を発表した。「ダイグロフィット」はホタルノキのサヤ由来の抽出物で体重コントロール効果について特許取得されている。日本人による臨床試験ではLDLコレステロール値、体重、血中中性脂肪、体脂肪率、BMI値、ウエスト周囲径、内臓脂肪、皮下脂肪の改善が確認された。(編集局・花里淳一)

関連記事