抗糖尿素材「ラクダミルク」上市へ/シクロケム

2026年7月29日

現地法人「シクロケムモンゴル」設立で来年にも供給目指す

シクロケム(東京都中央区)は、ラクダの生乳をαオリゴ糖(α‐シクロデキストリン)で粉末化した独自素材「ラクダミルクαオリゴパウダー」を開発し、早ければ来年にも供給を開始する。

近年、糖尿病治療薬としてGLP‐1受容体作動薬が世界的に注目を集めているが、ラクダの生乳にはGLP‐1の活性を阻害する酵素・DPP‐4を抑制する効果が知られており、Ⅰ型およびⅡ型糖尿病に対する有効性が複数の論文で報告されている。一方、ラクダの生乳は牛乳と比べて傷みやすく、長期保存できないことが難点であった。

シクロケムでは、αオリゴ糖を用いてラクダの生乳を粉末化し、安全性と有効性を担保した状態で長期保存することに成功。過去の研究では、αオリゴ糖がGLP‐1の分泌を促進する効果が判明していることから、「GLP‐1の分泌促進」と「DPP‐4の抑制」の両面でGLP‐1を介した抗糖尿作用を発揮すると考えられている。

さらに、αオリゴ糖にはα‐グルコシダーゼの活性を阻害し、食後の糖の吸収を緩やかにする作用や肝臓での糖新生を抑制する作用も確認されているため、多角的なアプローチで血糖値の上昇抑制効果が期待できる。

今夏には、モンゴル・ウランバートルに現地法人「シクロケムモンゴル」の設立に向けた準備を開始予定。ラクダミルクの搾乳からαオリゴ糖を用いた粉末化まで一貫して現地のパートナー企業で行うことにより、モンゴルの遊牧民の雇用創出にも貢献していく考えだ。

同社の寺尾啓二社長は「糖尿病の増加は日本のみならず、米国やインドをはじめ、諸外国でも大きな問題となっている。今後はモンゴルを起点に、世界に向けてラクダミルクαオリゴパウダーの有用性を発信していきたい」と意気込んでいる。

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