水溶化、粉末化、油溶化などが顧客から評価/横浜油脂工業

2022年12月8日

独自の加工技術を生かした自社原料のラインアップも追加

 横浜油脂工業(横浜市西区、☏045-311-4701)では、油溶性原料や水にも油にも溶けない原料の水溶化、液状素材の粉末化、油脂コーティングといった豊富な経験と独自の技術を生かした多様な加工を行うことができる。

 水溶化加工においては、素材の特性に応じて乳化・水分散化の加工が可能。独自技術により乳化では50~100nm、水分散化では300nm~1μmといった非常に細かい粒子にまで微細化が可能であるため、透明度、吸収性が高いことが特徴だ。また、耐熱性や耐酸性にも優れており、様々な素材の加工実績がある。高濃度化もでき、飲料やゼリーなどに最適である。

 水分散化では、クルクミンなどの製造機械に着色しやすい素材も同社で加工処理することで、最終製造ではハンドリングしやすくなっており、乳化においてもアスタキサンチンなど製造後の機械の洗浄に時間かかる素材でも、同社の加工処理で洗浄性が向上するなど、最終加工の負担を軽減できる点もクライアントから喜ばれているという。

 また、油に溶けない素材を乳化や分散技術により油溶化加工でき、水溶性素材を高含有に配合することができる。

 その他、粉末化加工では、スプレードライなどによる水溶性粉末化加工、多孔性の粉末に液体を閉じ込める吸着粉末化加工なども対応可能。油脂で粉末素材の表面をコーティングし、苦みや酸味、匂いのマスキングや吸湿性防止、他素材との反応性を軽減するなどの特徴がある油脂コーティングなども得意としている。

 同社では、ラボレベルの小ロットにも対応しており、ラボで性能評価のテストを行うため、水溶化、油溶化などの実績がない素材に関しても試験段階から相談が可能だ。

 また、同社では自社の加工技術を生かした独自原料も取り扱っており、クルクミンやCoQ10、ビタミン類などのほか、今年から新たに藻類DHAや大豆由来スクワレンといった植物性原料の水溶化製剤を上市している。藻類DHAは乳化することにより酸化安定性が良く、魚臭さが抑えられている。今後も加工事業、原料事業ともに力を入れていく。