リピスマート 一般食品採用も期待/DM三井製糖

2023年2月17日

植物乳酸菌由来原料と共にダイエット向けに提案強化

 DM三井製糖(東京都千代田区)ではファーマフーズ(京都市西京区)との共同研究で開発されたゴマ由来素材「リピスマート(登録商標)」を取り扱っている。

 原料となるゴマの脂肪吸収抑制機能を最大限に引き出し、ヒトおよび動物を対象とした試験では血中の中性脂肪増加抑制を確認している。ラットを用いた試験では、リピスマートとコーンオイルを経口投与したラットの血中中性脂肪量を測定。中性脂肪の総変化量を算出したところ、同素材を投与することでコーンオイルのみ投与した状態と比較して血中の中性脂肪の増加を約30%抑制することが確認された。

 ヒト試験では脂肪の多い食事を摂る前にリピスマートまたはプラセボを摂取してもらい、血中の中性脂肪の量を測定した。その結果、リピスマートの摂取により血中中性脂肪の上がりやすい被験者において血中の中性脂肪の増加を抑えられた。

 熱に強く、調理や加工で素材の機能が失われないという特徴がある。ゴマの風味もあるため調味料やお菓子、パン、麺類など一般食品としての採用も期待されている。同社では健康食品、一般食品向けに幅広く提案していくとともにエビデンス蓄積のため素材の研究も進めていくという。

 この他に同社では「植物性乳酸菌発酵果汁粉末」を取り揃えている。植物乳酸菌を使用し培地とした果汁を発酵粉末化させたこの素材は、乳酸菌と果汁の組み合わせで様々な機能性が明らかになっている。中でもロンガンから単離した乳酸菌をパイナップル果汁で培養した「LP28」はヒト試験で体脂肪率、BMI、腹囲の有意な改善を確認。同社ではリピスマートと共にダイエット向け素材として提案している。

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