未利用資源を生かした原料開発提案/京都グレインシステム

2024年5月10日

プラネタリーヘルス」 訴求で問合せ増

 創業から30年以上飲料・食品原料の製造加工を行う京都グレインシステム(京都市下京区、☏075-353-8833)では、長年培った原料加工技術と素材開発を通じて、食品の可食部や規格外品のみに限らず、 素材から発生する廃棄物(未利用素材)まで有効活用する「プラネタリーヘルス」を目指し、プラントベースに根差した地球にやさしい製品の製造・開発・提供を進めている。

 石川県にある同社の北陸フードデザイン工房(石川工場)では、古くから日本の食を支えてきた米・野菜を活用した製品を製造。特に麦芽とお米から作った「ライスシロップ」は、同社の技術と想いを詰めた渾身の製品となっている。

 このライスシロップは、国際有機認定であるエコサート認証を取得(登録済商品名:有機米飴)。動物性原料不使用のためヴィーガン志向向けとしても利用でき、ハラル市場や海外市場への展開を進めている。同品は、微粉砕した麦芽パウダーと米を合わせ、天然の麦芽酵素で糖化させて製造します。OEMでも製造可能なため、顧客が持っている米を用いて独自のライスシロップを製造することも可能だ。また、ライスシロップの搾りかすを乾燥させ微粉砕加工したライスプロテインもラインアップしている。

 同社では、「プラネタリーヘルス」を目指す中で、①健康素材の提供、②生産者の課題解決、③熱処理加工の技術(焙煎)を事業の指針として取り組んでおり、農業に携わる中小企業の活性化、地域社会を巻き込み、食文化の事業課題の解決なども提案。農林水産省の「ローカルフードプロジェクト」からも協力を仰がれるなど、その取り組みは注目を集めている。

 副産物を利用した商品開発(アップサイクル)は、主に同社の旭川フードデザイン研究所(旭川工場)で実施している。こちらでは100㎏未満の小ロットも対応。

 こうした取り組みは、SDGsに寄与するだけでなく、製品のストーリー性を生み、生産者の製品開発の支援にもつながっており、問い合わせは急増している。


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