ドラッグストアの課題と計画を共有/JACDS

2022年11月22日

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は11月17日(木)、都内で「2022年後期 ドラッグストア業界研究レポート報告会」を開催した。報告会は、業界に関わる小売業はもとよりメーカー、卸、流通といったステークホルダーが参集し、課題と現状を認識するべく半期に一度開催される。

課題解決のための工夫・知恵を業界全体で持ち寄る

池野会長

 冒頭の挨拶に立ったJACDSの池野隆光会長(ウエルシアHD会長)は、ドラッグストア業界を取り巻く状況について「少子高齢化による人口減少は待ったなし。また環境問題やエネルギーの不足も我々小売業にとって厳しい状況にある」と滲ませつつも、「人口減少やエネルギーの問題は、小売業が直接解決に導くことはできない。ただ、これらの課題に対し小売が担うべきは解決、解消に向けた工夫だ。そのために業界が一丸となって知恵を持ち合わなければならない。皆さんで、国民の健康・豊かな社会の持続に向けた、礎になっていきたい」と示した。

変化するニーズに対応する新たな推進計画を立案

 報告会ではJACDSの田中浩幸事務総長が「JACDSの取組とドラッグストア業界の展望」について説明。先般、ドラッグストア流通記者会で発表した「JACDS 健康生活拠点化推進計画」の概要について解説した。

田中事務総長

「推進計画」立案について「『街の健康ハブステーション構想』という素晴らしいシステムがある一方で、構想に対する実現ハードルが高すぎたり、全店では難しい物理的な店舗改革が盛り込まれていた。さらに、新型コロナウイルスまん延でその構想のステップが踏めず、止まってしまっていた。環境と社会のニーズ変化を踏まえて我々が事業者団体として活動し、生活者にとって便利なチャネルとして成長していくために改めて具体化したものが「JACDS 健康生活拠点化推進計画」だ」と話した。

 2022年に1億2550万人の人口は、2030年に1億1662万まで減少し、ドラッグストアの1店舗当たり商圏フォロー人口も現在の5700人から2030年には3300人に減少する見込みだ。

 田中事務総長は「人口予想値を踏まえて、どのように売り上げていくか。2025年の業界売上目標10兆円を一喜一憂する気はない。小売りの環境は変化していくもの。そのために筋肉をつければいいのか、骨を固めていくのか、ということ」と話した。

健康食品の情報提供機能強化を図る

 推進計画における「食と健康売場展開」に関して「機能性表示食品の登場により、ヘルスケアに資する我々の市場として盛り上がりは今後も期待できる。一方で、届出受理制であるため、生活者に正確に情報が届くか不透明な点もあるため、EC販売ではできないドラッグストアの相談、情報提供の機能が武器となる。現在の健康食品売場展開については医薬品ではないので、各社のポリシーでやっているが、どういった枠組みでやればお客様に伝わるか、あるいは情報提供が確実にできるか、を店頭機能に盛り込む。これにより分かりやすく機能性を誤認させないための展開ができる。『ネットで購入して不安だった。説明が判りやすい店舗で買えてよかった』という声のために実現すべきことだ」と説明した。

 

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