【新様式から1年】薬事法マーケ・渡邉代表に聞く
最善策を講じるために積極的な情報収集を
PRISMA2020への準拠をはじめとした新様式への移行から1年以上が経過し、機能性表示食品の届出が再び活発化している。本紙では、SRの作成・監修について1000件以上の実績を持つ薬事法マーケティング事務所の渡邉憲和代表に、機能性表示食品を巡る最近の動向やAI活用の可能性などについて聞いた。
―新様式への移行から1年が経過し、受理件数も急増しています。

渡邉 届出資料を作成する事業者側と、それを確認する消費者庁側の双方が新様式に慣れてきたという印象があります。3月末には第1回目の自己点検の期限を迎えました。昨年度は約5000件の製品が自己点検を実施した一方で、2000件を超える製品が届出撤回となっており、届出者にとっては自社製品を見直すきっかけになったのではないでしょうか。
今年度は、新様式への対応が一巡したことに加え、第1回目の自己点検も完了したことから、新規届出への意欲が高まるのではないかと予測しています。
―新規ヘルスクレームでの届出も増えていますね。
渡邉 令和7年度は「頭皮」「老化細胞」「血液の流れ」「動体視力」「瞬発力」などの文言が新たに受理されました。かつては難易度が高いとされた「免疫」や「排尿」といった分野でも、新規成分による届出受理が相次いでいます。
当社にも新規ヘルスクレームで届出を行いたいという問い合わせが増えており、新たな領域にチャレンジしたいという業界の機運の高まりを感じています。
また、既存のヘルスクレームであっても、従来とは異なる作用機序を設定したり、年齢や性別、部位など対象を限定したりすることで、訴求力を高められるケースもあります。こうした工夫の組み合わせによっては、まだ競合製品の少ない領域を開拓することも可能ではないでしょうか。
―機能性表示食品の届出におけるAI活用の可能性を教えてください。
渡邉 機能性や安全性に関する文献の収集・要約、届出資料の校正、指摘リスクの洗い出しなどは、AIの得意分野です。
しかし、AIはあたかも正しい情報であるかのように誤った内容を出力することも少なくありません。AIの回答をそのまま根拠とするのではなく、必ず情報の原典を確認し、最終的な判断は人間が行う必要があります。
AIは、一定のルールを設けたうえで適切に活用すれば、届出資料作成の負担を軽減できる可能性は高いと思います。
ただし、機能性表示食品の届出においては、AIが収集できる一般的な情報だけでなく、公開情報には表れにくいノウハウが重要となるケースも少なくありません。最善策を講じるためには、AIに頼るだけでなく、届出者自らが積極的に情報収集を続けることが重要だと思います。
そうした中でお困りのことがあれば、当社のような専門企業を活用していただければと思います。
―ありがとうございました。
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