生菌を維持した独自加工プロバイオシェル開発/陽進堂HD

2026年11月5日

生菌の打錠化の課題克服に大きく貢献

 医薬品や健康食品のOEM・受託製造などを行う陽進堂ホールディングス(富山市、☏076-465-7777)は、新たな加工技術「プロバイオシェル」を開発した。

 同技術は、生きた乳酸菌などを脂質マトリクスで包み、多孔質粉体の内部に封入し、外気との直接接触を抑える技術で、打錠時の圧力や周囲の環境から菌を保護する。同社では、生菌維持率において打錠前の生菌数を100%とし、打錠試験を行った結果、従来の賦形剤の場合、1.8kNで14.5%、同技術による加工の場合、10kNでも81.6%の生存維持率を確認した。

 これまで生菌は、周囲の環境や打錠(圧縮成形)時の強い圧力によって死滅しやすく、混合・充填・打錠などの加工が課題とされていた。今回の同社の技術はこの生菌の課題を克服する画期的な技術と言え、先日開催された「食品開発展2026」においても、同社のブースには同技術に興味を持った多くの企業が足を運んでいた。

 「プロバイオシェル」は、打錠時には多孔質構造と脂質マトリクスの二重構造が圧縮力を受け止め、菌への負荷を和らげる。さらに、酸素や水分との接触を抑え、打錠後の生菌数を保ちやすくしている。これにより打錠、顆粒、カプセルなどのほか、水に触れると水溶性の多孔質粉体が溶解し、菌を内包した油脂が水中へ放出されるため、粉末飲料や粉末食品への応用も期待できる。

 同社では、今後更なるデータの取得と、試作を実施していく方針だ。


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