抗ストレス作用の乳酸菌で海外引き合い増/IHM
中国大手ドラックストアや各国大手企業からの問い合わせ増
IHM(東京都品川区、☎03・4221・2207)では、「植物性ナノ型乳酸菌SNK」を抗ストレス作用があるとして供給している。
長野県木曽地方の伝統食である無塩の漬物「すんき漬け」由来の殺菌乳酸菌末である同素材は、ラクチプランチバチルス・プランタラム菌で乳酸菌2兆個を規格している。特徴として、菌体同士の結着を防ぎ、乳酸菌が分散しやすいよう加工している。そのため乳酸菌が小腸のパイエル板から体内に吸収されやすく、生体利用率が高い。
慢性社会的敗北ストレス負荷状態にしたマウスを使った実験では、SNKを投与すると、海馬内のBDNFが無投与マウスの2.5倍、また、GABAA受容体のmRNA発現量も高くなった。
このことから抗ストレス試験を臨床試験で実施。健康な20才以上の男女を対象にプラセボ群、「SNK」摂取群(50mg、1000億個)に分けてそれぞれ4週間摂取させた。その結果、主要アウトカムとして測定したTMD得点(総合的な感情の状態を表す)は、「SNK」摂取群がプラセボ群より有意に低値を示した。「SNK」は腸管に対して直接的に抗炎症的に作用するか、あるいは腸内細菌叢を変化させ、酪酸などの短鎖脂肪酸の産生を介して、BDNFの発現を増加させることで一時的な精神的ストレス負荷時の否定的な感情や気分の不調を改善した可能性が考えられる。
23年2月には、「仕事や勉強などに伴う一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスを緩和する機能がある」といったヘルスクレームで機能性表示食品として届出が受理され、抗ストレス対応素材として提案を強化している。最近は特に現在海外からの問い合わせが多く、中国大手ドラックストアでの採用や、その他各国の大手企業からの問い合わせも増えている。
10月4日~6日、東京ビッグサイトで開催される「食品開発展2023」にも出展予定。ナノ型乳酸菌SNKの抗ストレス作用についてだけでなく、最新情報のプレゼンテーションも実施予定としている。
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